華やかさと力強い演奏で、オーケストラや吹奏楽などさまざまな場所で盛り上げてくれるトランペット。
ほかにも、クラシックやラテンなどさまざまなジャンルで登場して幅が広く素晴らしい楽器の1つです。
また、歌のような繊細さも兼ね備えているため、演奏にはトランペットの音域もしっかり把握しておくことが重要でしょう。
そこで今回は、トランペットの音域や広げる方法について解説します。
- トランペットとはどういうものか
- トランペットの音域や音色
- トランペットのフレーズ
- トランペットの音域を広げる方法
実際にレッスンでも教えている内容を、惜しみなく公開していただいたので、ぜひ最後まで読んでください!
Contents
トランペットとは?
トランペットは、小柄ですが力強い音色を奏でる金管楽器。
オーケストラなどで金管楽器の中で最高音を担当することも多く、「花形」として輝く存在です。
トランペットといっても、音域の違いによって種類がいくつもあります。
例えば、通常のトランペットよりも高音を出せるピッコロトランペットや、少し短めの計上をしているコルネット、反対に少し大きめに設計されているフリューゲルホルンなど。
それぞれ音楽のジャンルに合わせてトランペットの種類も選ばれがちです。
実際の音色
それでは、トランペットが実際に奏でる音色を聴いてみましょう。
今回は、YouTubeで再生回数の多い動画を2つ紹介します。
出典元:Rudolf Weitz
出典元: YARUNARA888
これらの動画を聴いてもわかる通り、トランペットがオーケストラ全体の中でもひときわ目立つ存在で華やかであることが感じられるのではないでしょうか。
トランペットの構造
トランペットには、マウスピースを差し込む管があります。
そこから、金管が一周半ほど曲がりながら前に伸び、先端にベルと呼ばれる箇所があります。
また、その間に金管を伸ばし縮みするためのピストンバルブや抜き差し管が取り付けられていて、音程の微調整や手入れに用いられます。
ほかにも、ピストンバルブと呼ばれるボタンのようなものがあり、トランペットの音程をつかさどる箇所があります。
現在多く流通しているトランペットは3本のピストンで構成されていることが多く、多くの方が目にしたことのある見た目なのではないでしょうか。
ちなみに、ピストンバルブがついている「ピストンバルブ式トランペット」だけでなく、ロータリーバルブと呼ばれる「ロータリーバルブ式トランペット」という種類のものもあります。
音が出る仕組み
まずは、マウスピースに唇を当てて振動させます。
この振動が音として送られ、途中にあるピストンや抜き差し管で音程を調整します。
ピストンを押し込むと管内で回路が変わるため、音程を変えることができるようになります。
そして、ベルから音が出てみなさんが聴いたことのある音色を奏でられます。
ちなみに、ベルにミュートを取り付けることによって、音を消したり音色を変えたりさまざまな用途変更も可能です。
トランペットの音域や音色
それでは、この記事をご覧になった皆さんが気になるトランペットの音域や音色について紹介していきます。
- 音域:最高音
- 音域:最低音
- トランペットが得意な音域
- トランペットの記譜
トランペットの音域や音色①
音域:最高音
歌で最高音を出そうとすると難しく、安定した歌声が出せないことも多いと思います。
楽器も同様で、その中のトランペットも最高音を出すのは難しいということをまず知っておきましょう。
また、トランペットの最高音も歌声と同様に演奏者の経験・技術などによって左右されます。
そのため、演奏に扱える最高音かどうかといわれるとまた別の話です。
実音表記でいうと、「中央ド」下の「ミ」から3オクターブ上にある「ミ」が最高音といわれます。
歌声でも、無理やりその高音が発声できたからといって、歌に扱えるかどうかは別ですよね。
ちなみに、高音域は鋭く良く抜ける音色が出せますが、音量も大きくなりがちなのでアンサンブルに気を付ける必要があります。
また、その分細い音になるためトランペットの役割を損なわないことにも留意しなければなりません。
トランペットの音域や音色②
音域:最低音
トランペットの最低音は、最高音と異なり特定の音域があります。
これも、人の歌声と同じような感覚でしょう。
最低音はファ#といわれています。
また音色はぼやけた音になりがちで、高音域と反対に輪郭が弱くなってしまいます。
とはいえ、トランペットでそこまでの低音域を演奏する機会は少なく、ホルンなどの低音域が得意な金管楽器が登場することが多いです。
ただし、ペダルトーンの練習を積めば、さらに低い音を出せることもあるようです。
トランペットの音域や音色③
トランペットが得意な音域
前述の通り、高音域も低音域も幅が広がるほど安定した演奏が難しくなります。
トランペットの構造上、2オクターブ半程度出せるとはいうものの、実際の得意な音域は2オクターブもいかない程度といわれています。
具体的な音程は、「中央ド」下の「シ」から2オクターブの間です。
この中音域は、高音域・低音域のデメリットを抑えて楽器の特性を存分に発揮できる音域です。
中級者以上の方々は、ぜひ特異な音域を把握したうえで演奏してみましょう。
トランペットの音域や音色④
トランペットの記譜
トランペットは移調楽器と呼ばれ、基本的に「in Bb」で記譜されます。
とはいえ、「C」のキーのトランペットもあり、移調なしの場合もあります。
そのため、録音以外の生演奏時にはどちらのキーか確認しておく必要があるでしょう。
ちなみに「in Bb」で記譜される「Bb管」よりも「C」で記譜される「C管」のほうが管長が短く、鋭い印象を与えます。
また、きらびやかで明るめの音色になるため、曲によって使い分けることもあるでしょう。
トランペットのフレーズ
次に、トランペットを演奏するうえで必要なフレーズについて紹介します。
今回は、トランペットが得意なフレーズと苦手なフレーズをそれぞれ紹介していきましょう。
- 得意なフレーズ
- 苦手なフレーズ
トランペットのフレーズ①
得意なフレーズ
トランペットは金管楽器の「花形」ですが、運動能力にも長けています。
そのため、歯切れのいいサウンドを生み出しやすいでしょう。
例えば、音を短く切る奏法のスタッカートが得意といえます。
また、音を着るだけでなく滑らかにつなげるのもメリット。
連続した音を滑らかに演奏するレガートや、1つの音を十分な長さで演奏するテヌートも得意といえます。
そして、繊細な音の動きを表現するための音の強弱についても長けており、音色の表現力や迫力ある演奏を可能にします。
トランペットのフレーズ②
苦手なフレーズ
トランペットの苦手なフレーズは、音が高低に激しく動くフレーズです。
そのため、音が跳躍するフレーズやスラーでの跳躍がとにかく苦手です。
これはトランペットに限らず金管楽器全般に言えること。
目的音までにいくつも倍音を飛び越えるのが難しく、正確に音程やピッチを合わせるのが大変です。
また、2つ以上音を動かす場合のトリルも苦手なフレーズといえます。
これは、ピストンバルブが3つしかないため運指が物理的に難しいという理由があります。
トランペットの音域を広げる方法
まずは、音程を耳でしっかり聴くことをこころがけます。
音は「ド」から「レ」になることもあれば、「ド」から「ラ」まで上がることもありますよね。
- ペダル音域がしっかり出るのか確認する
- 唇を上手く使う
音感トレーニングの方法①
ペダル音域がしっかり出るのか確認する
ペダルトーンは唇で無理やり音を出すことで、「強制倍音」ともいいます。
倍音の基音となり、通常トランペットで吹ける音よりもさらに低い音が出るようになります。
ペダルトーンを練習すると、唇の両端を緩めて演奏できるようになります。
ただし、トランペットのペダルトーンは難易度が高く、高い技術が必要になります。
音感トレーニングの方法②
唇を上手く使う
音域を広げるために、唇を上手に扱えるようにならなければなりません。
唇を使いこなす理由は、ペダルトーンの習得です。
ピストンバルブなどトランペットの機能で音程を変えるわけではないのがミソです。
ただし、ペダルトーンを出すためには通常の音域と分けて考えてはいけない、あまり吹き方を変えてはいけないともいわれるので難しい所ですね。
口腔を広げてゆっくりとした息で吹くのが大事ともいわれています。
最短で上達したい方はスクールが1番!おすすめの音楽教室を紹介
トランペットを確実に上達させたい場合は、スクールに通うことが1番です。音楽教室も数多くありますが、特におすすめのスクールを紹介します。
椿音楽教室
管楽器やピアノ、声楽など受講できるコースが充実しています。プロ講師によるマンツーマンレッスンで、基礎から応用まできめ細かく指導してくれます。
入会金 | なし |
レッスン料金 | 5,500円(60分) |
対象レベル | 初心者/趣味/プロ |
音楽ジャンル | クラシック・ポップ・ラテン・ジャズ等 |
オンライン対応 | ○ |
無料体験 | ○ |
住所 | 東京都新宿区西新宿1丁目3−14 新宿プラザ |
トランペットの音域や特徴についてまとめ!
今回はトランペットの音域や特徴について解説してみました。
- トランペットの音域は3オクターブ程度
- トランペットの得意な音域は2オクターブ以下
- オーケストラの「花形」
- ペダルトーンの習得で音域をさらに広げられる
日々の積み重ねが、確実に演奏力向上につながっていきます。
プロのようにうまく演奏を行いたい方はぜひ取り組んでみてくださいね!