普段音楽を聴いているとボーカルやギターのソロパートが目立ちますが、影の立役者として欠かせないのが伴奏の役割であるバッキングです。
バッキングについて「聞いたことがあるけど意味はよくわからない」「どんな演奏をしているのだろう」といった疑問を持っているギター初心者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ギターのバッキングについて詳しく解説します。
- バッキングの意味とよく使われるコード
- バッキングを上達するためのポイント
- バッキングの練習におすすめの曲
Contents
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バッキングとは
バッキングとは、歌や楽器の主旋律の裏で鳴らしている伴奏のことです。曲全体に重厚感やグルーブ感がプラスするなど、バッキングは目立たちませんが重要な役割を果たしています。
ギターにおいてバッキングを演奏する役割をバッキングギターといい、メインのメロディを奏でる役割をリードギターと呼びます。
曲を演奏する際にはメインであるリードフレーズが目立ちますが、1曲のなかでギタリストが演奏しているうちの9割ほどはバッキングです。
このように演奏する機会の多いバッキングの腕を磨いていくことが、ギタリストにとって重要だとわかります。
バッキングで使う4つのコード
コードの練習をすることで、さまざまな楽曲のバッキングにも対応ができるようになります。バッキングでよく使われるコードを確認していきましょう。
①オープンコード
出典:Rickey
オープンコードとは開放弦を取り入れて慣らすコードのことで、別名ローコードとも呼ばれます。
開放弦(押さえていない弦)のあるコードがオープンコードです。全ての弦を押さえている場合はオープンコードにはなりません。
押さえる箇所が少ないのが特徴で、ギター歴の浅い人でも無理なく和音を鳴らせます。
②パワーコード
出典:萩原悠ギター教室
パワーコードは、ロック曲でよく使われているエレキギター定番のコードです。
元の音であるルート音と5度の音の2音だけで構成されています。押さえる弦が少ないため初心者でも演奏しやすく、澱みなくパワフルに響くのが特徴です。
3度の音を省くことでメジャーコードやマイナーコードは出現しないため、覚える数も少なく済みます。パワーコードを習得して、演奏できる曲をどんどん増やしていきましょう。
③バレーコード
出典:かずきのギターチャンネル
バレーコードとは、一つの指で複数の弦を押さえるコードのことです。
6本の弦を全て押さえなければならないため、ギター初心者がよくつまずくポイントです。
そんなバレコードの基本的なコードとして、FコードとBコードがあります。特にFコードは頻繁に使われるため、演奏できる曲を増やすために習得しておきたいコードです。
なかなか弦を押さえられずに苦労するかもしれませんが、毎日少しずつ練習して感覚を養っていきましょう。
④ジャズコード
ジャズコードとは、ジャズを演奏する際によく使うコードのことです。
ルート音、3度、5度という一般的な3和音に7度も使い、4和音で構成するのが基本的なジャズコードの特徴となっています。
4つの音で構成することによって、より複雑な音を表現することが可能となり、聴き手の印象に残りやすくなります。
ジャズコードを習得して、ジャズらしいお洒落なサウンドを鳴らしてみましょう。
バッキングを上達するための3つのポイント
バッキングを上達するために必要な3つのポイントを解説します。
①的確にリズムを合わせる
バッキングにおいてリズムを正確に合わせることは、非常に重要なポイントです。
バッキングがずれてしまっていては、ボーカルが気持ちよく歌えず、他の楽器も違和感を感じながらの演奏になってしまうことでしょう。
そのため、メトロノームを使ってリズムを刻む練習をするのがおすすめです。表拍で合わせられたら裏拍で合わせ、テンポを変化させながらどのような速さにも対応できるようにしましょう。
リズム感を鍛えていけばシンプルなフレーズであっても、聴いている人の印象に残るようになりますよ。
②コードを覚えて正確に鳴らす
ただリズムを合わせるだけでなく、正確なコードで演奏できるようになることが大事です。
速いスピードで鳴らすことばかりして、間違ったコードで演奏したり、ミスを連発していては意味がありません。
このように誤った演奏をすることによって、変なクセがついてしまう恐れもあります。正確に演奏できるようになってから、テンポを速めるなどして難易度を上げていきましょう。
③コードチェンジをスムーズに行う
出典:萩原悠ギター教室
コードチェンジをスムーズに行えば、リズムを崩さずに演奏できます。
反対にコードチェンジが滑らかにできなければ、音が途切れるため、誰が聞いても違和感のある演奏になってしまうことでしょう。
速やかにコードチェンジを行うために、先に弾いたコードから次のコードへ移る際に、どの指のポジションが変わるのかを意識してください。
そうすることで動かさなくてもいい指がわかり、コードチェンジをシンプルに考えられるようになります。
バッキング練習におすすめの曲3選
バッキング練習におすすめな曲を3つ紹介します。初心者でも比較的弾きやすい曲を集めましたので、頑張って演奏できるようになりましょう。
①小さな恋のうた/MONGOL800
出典:かずきのギターチャンネル
MONGOL800の「小さな恋のうた」は、平成で歌われたカラオケランキングの男性アーティスト部門で1位となるなど、幅広い世代から愛されている楽曲です。
この曲はパワーコードをメインで使用するため、初心者であっても比較的に弾きやすいでしょう。
それでもテンポは速い楽曲ですので、最初はゆっくりと弾き、徐々に原曲のスピードへと近づけていきましょう。
②君はロックを聴かない/あいみょん
出典:Rickey
「君はロックを聴かない」は、ストリーミング累計再生が3億回を突破したあいみょんさんの人気曲です。
コード進行がシンプルな曲でテンポも速くないため、初級者にとって演奏しやすくておすすめ。
アルペジオ、コードチェンジ、パワーコードといったさまざま奏法が出てくるため、幅広いスキルを身につけられるでしょう。
③高嶺の花子さん/back number
出典:GUITAR makio
「高嶺の花子さん」は、男性目線の片想いを歌ったback numberのヒット曲です。
使われているコードが多く、バレーコードも頻繁に登場するため、ある程度ギターに慣れてきた人向けの楽曲といえるでしょう。
まずは正確に演奏できることを心掛け、徐々に曲の疾走感を再現できるようになりましょう。
初心者のギター練習は教材セットがおすすめ
まだギターを始めたばかりの初心者で、どうやって練習しようか迷っている人は教材セット「初めてのソロギター講座」がおすすめです。
こちらの教材には、テキストとレッスン用楽譜、レッスンDVDが付属し、DVDでは実際の演奏方法をギタリストの古川忠義さんが解説しています。
古川さんによる丁寧な解説をDVDで繰り返し確認できるので、自分のペースでギタースキルを磨けることでしょう。
自宅で気軽に練習して、ギターをカッコよく演奏できるようになりたい人は「初めてのソロギター講座」の購入を検討してみてください。
バッキングの練習を始めよう!
今回はバッキングの意味やよく使われるコード、練習におすすめの曲を紹介しました。
バッキングはソロパートと違ってあまり目立ちませんが、演奏する割合が多いためギタリストに欠かせない重要な項目です。
演奏技術やリズム感を徐々に磨いていき、どんな曲であっても対応できるようなバッキングを身につけていきましょう!