早口の言葉や力強い主張をかっこよくリズムに乗せて、観衆を沸かせるラップ。
国内でもKREVAさんや呂布カルマさんなど、すでに活躍している人気ラッパーもいます。
今回は、ラップの作り方やラップで大切な韻を上手く踏むコツなどについて紹介します。
- ラップの作り方について
- 効果的な韻の踏み方をするためのコツやポイントについて
- 自己紹介ラップの作り方について
ラップとは
ラップは、リズミカルに詩を歌唱する手法です。
一般的な音楽ジャンルではメロディーが重要視されがちですが、ラップは早口で話し言葉のように歌唱されることが多いです。
そのため、音程よりも重視されるポイントがいくつかあります。
例えば、ラップの中で語られる内容、つまり歌詞(リリック)や、リズムや韻踏み、そして声のトーンや話し方などさまざま。
特徴的な音楽手法ですが、現在は多くの人に認知されて好まれています。
最近では、呂布カルマさんと年配の奥様がラップバトルを始めるACジャパンのCMが話題になっています。
若者世代を中心に流行っているため、今後もジャンルの認知や人気が上がっていく可能性がありますね。
ラップの作り方
- 歌詞(リリック)を考える
- フロウやビートを考える
- 韻(ライム)を踏む
- パンチラインを作る
ラップの作り方
①歌詞(リリック)を考える
まずは、どのような歌詞(リリック)を歌いたいか考えるのが大切です。
ラップで重要なことは、何を伝えるのか、伝えたいのかということ。
ラップの中で伝えたいテーマを明確にして、個性的な世界観を作り上げてみましょう。
実際に体験したことや頭の中で考えていることなどを、具体的にはっきり言葉で表現すると、より高い完成度のラップに近づくはずです。
ラップの作り方
②フロウやビートを考える
次は、フロウとビートの感覚や意識を掴んでいくことが大事です。
フロウとは、ラップにおける歌い回しのことです。
どれだけリリックを秀逸にしても、世界観に合ったフロウが意識されていないとダサくなってしまいがちです。
そこで、曲全体の雰囲気を壊さないようなフロウとビートを練る必要があります。
また、リリックに合わせたビートのリズムも考える必要があり、言葉とのバランスを考慮するのが大切です。
ラップの作り方
③韻(ライム)を踏む
ラップは、韻(ライム)を踏むことが大切です。
韻を踏むことで、覚えやすく印象深いリリックになったり、リズミカルな歌唱が可能になったりします。
韻を踏むことによる印象の良さや説得力を活かして、企業や商品のキャッチフレーズに用いられるケースも多いでしょう。
また、踏む韻の言葉選びもセンスを表現するポイントです。
ラップの作り方
④パンチラインを作る
ラップの作り方としてパンチラインを作ることを意識することも大切です。
パンチラインとは、ラップにおけるリリックの中で印象的なフレーズ部分であり、「キラーワード」ともいわれます。
ラップの世界観に沿ったワードを選ぶことでより印象深いパンチラインが可能です。
インパクトを与えるため、最終拍に持ってくるケースも多いでしょう。
効果的な韻の踏み方をするためのコツ3選!
それでは、効果的な韻の踏み方をするためのコツ3選について紹介していきます。
ラップに興味をもったことがあっても、実際にラップを作った人は少ないはずです。というのも、センスの良い韻の踏み方は、簡単にはできないこともあるから。
そこで、正しい韻の踏み方のコツから、ラップへの理解を深めてみましょう。
- 同じ母音の言葉を意識して用いる
- 文末に踏む
- アレンジを考案する
効果的な韻の踏み方をするためのコツ3選
①同じ母音の言葉を意識して用いる
効果的な韻の踏み方をするために、同じ母音のワードを意識して揃えるとよいです。
母音といえば、「あ、い、う、え、お」の5音。
また、母音が重なる文字数が増えるほど、「韻が固い」と表現されます。
ラップを作るうえで良いとされていて、収まりが良くなります。
また、体言止めの手法を用いることで、ワードごとの韻をさらに揃えやすくなることもあります。
効果的な韻の踏み方をするためのコツ3選
②文末に踏む
文末で韻を踏むようにすると、効果的に韻を踏むことができます。
上記YouTube動画では、呂布カルマさん率いるJET CITY PEOPLEのラップを視聴可能。
小説の節ごとに韻を踏むこともよくあり、リズミカルな印象を与えられるようになります。
基本的かつ簡単にラップの雰囲気を出せるので、おすすめの手法です。
上手く文末に韻を揃えるため、倒置法が用いられるケースも多いですね。
効果的な韻の踏み方をするためのコツ3選
③アレンジを考案する
効果的な韻の踏み方をするために、アレンジを加えてみるのもよいです。
例えば、普段用いるような単語でも「っ」や「ー」などを用いて文字数を変えたり、リズムを変えたりしてみましょう。
正しい言葉でなく普段の口調や口語を利用しても問題ないのがラップです。
独特の表現を差し込むなどアレンジを加えることで、メロディやリリックの幅が広がっていくでしょう。
ラップを作る際のポイント3つ!
それでは、ラップを作る際のポイントを3つ紹介していきます。
良いラップを作るために、いくつか抑えるべきポイントを覚えておくとよいでしょう。
- 印象的なフックを作る
- 何度も歌って修正する
- 個性を出すことが大事
ラップを作る際のポイント3つ
①印象的なフックを作る
ラップを作る際は、印象的なフックを作ることを意識しましょう。
フックは、楽曲のメインテーマになるメロディーです。
何度も繰り返したり印象的なメロディーを作ったりして、楽曲のインパクトを与えるようなフックをつくるべきでしょう。
また、ラップを作るときは初めにフックから考える方法もあるようです。
ただし、時代が進むにつれフックでラップを歌う場合もメロディーになる場合も存在するようです。
ラップを作る際のポイント3つ
②何度も歌って修正する
リリック、ビート、フック、ライムなどある程度の構成が決まったら実際にラップを歌ってみましょう。
入念に作成したつもりでも、歌ってみるとリズム感に納得がいかなかったり語呂がしっくりこなかったり、不完全なポイントが必ず見つかるはず。
トライアンドエラーを繰り返すことが、より完成度の高いラップへと導いてくれます。
また、歌ってみた感触だけでなく、録音や録画等を行って聴いている側の視点に立つのも効果的でしょう。
ラップを作る際のポイント3つ
③個性を出すことが大事
引用元:日本語ラップCOM
ラップを作り方で大切なことは、とにかく個性を出すことです。
上記YouTube動画の、韻にこだわらないラップで会場を沸かせたラッパーの雄姿がとても印象的。
完成度の高いラップを求めるがあまり、韻を踏む、インパクトのあるフレーズを考えるなどで時間がかかりすぎていると感情ののらない教科書的な作り方に落ち着いてしまうこともあります。
したがって、伝えたいことや感性のままにラップを作る方がうまくいくこともあります。
韻にこだわりすぎる必要もありません。一番大事なのは、個性とオリジナリティです。
自己紹介ラップの作り方
それでは、自己紹介ラップの作り方について紹介していきます。
新しい職場や学校など集団の場で1つ目立ってみたい方には、ラップで自己紹介してみるのもアリかもしれませんね。
聞き取りやすい歌詞にする
できるだけ聞き取りやすい歌詞にして、確実に自分の伝えたいことを述べることが大事です。
どれだけ様になっているラップでも、大勢の前で何を言っているか分からない状態になってしまうと格好よく見えません。
さらに、せっかく自己紹介なのに自分を伝えるための歌詞が聞き取れなかったら、本末転倒ですよね。
そのため、できるだけ分かりやすい歌詞を書くことやメロディーラインを作るよう心がけてください。
エコーを切って勝負
ラップで自己紹介する際は、マイクのエコーを0にして始めるようにしてください。
ラップをしたくなるシーンは、マイクを使って自己紹介するパターン。
エコーをかけると歌声と言葉がぼやけてしまいがちなので、ラップではエコーは少ないほどはっきり伝わりやすくなります。
自己紹介ラップで重要なのは、雰囲気作りよりも中身を聞いてもらえることです。
よほど滑舌や声量に自信がない限りは、エコーの使用は避けてください。
テロップを利用する
自己紹介ラップなら、テロップを併用するのも効果的です。
ラップと同時にテロップを用意していれば、歌詞の聞き逃しが起こる可能性が低くなります。
また、ラップに慣れていない方は、早口言葉を聞き取って意味を理解するだけでも大変なはず。
そこで、テロップ表示用の動画などを用意しておくとスムーズな自己紹介に挑めるかもしれません。
ラップの作り方まとめ
ラップは、リズミカルに詩を歌唱する手法です。
一般的な音楽ジャンルと違い、メロディーよりもラップの中で語られる内容や、リズムや韻踏みなど言葉で勝負されます。
また、ラップを作るなら、フックやパンチラインなどを考えて印象的なフレーズやワードをチョイスするのも大切です。
そして、ラップを作るうえで最も大事なのは、個性を出すこと。
感性や伝えたい思いをまっすぐにぶつけることを、まずは意識してみましょう。