ミックスボイスという言葉を聞いたことはあるかと思いますが、裏声と何が違うのかわからない人も多いと思います。
この記事では1000人以上のアーティストや声優をプロデビューに導いた私がミックスボイスと裏声の違いを詳しくご紹介します。
ミックスボイスを使っている歌手や、裏声の種類も徹底的に解説していますので是非ご覧ください。
- ミックスボイスと裏声の違い
- ミックスボイスを使っている歌手
- ヘッドボイス・ファルセットを含む裏声3種類
- ミックスボイスが裏声っぽい原因
Contents
ミックスボイスとは|地声と裏声が混ざったような中間の声
「ミックスボイス」(ミドルボイス)とは地声と裏声が混ざった中間の声です。ミックスボイスを習得すれば、地声のような力強さで高音域を出すことが可能になります。
地声と裏声が混ざった中間の声とは、電話に出るときのいわゆる「よそ行きの声」がその中間の声の感覚に近いといえます。
地声だと高すぎて出ないけど、裏声だと力が弱い。と思う時にミックスボイスが活躍します!ミックスボイスを使うことが出来れば高音域の歌も力強く歌えるようになります。
ミックスボイスを使う歌手!男女別にご紹介!
多くのアーティストがミックスボイスを使っていて、今となってはほとんどのアーティストにとって必須のスキルとなっている。
プロのアーティストの中には意識的に、このフレーズは力強く歌いたいという狙いでミックスボイスを使っている人もいれば、歌っているだけで無意識的にミックスボイスを使っている人もいます。
では実際にどのようなアーティストたちがミックスボイスを使っているのでしょう。男女別にそれぞれのミックスボイスの特徴も合わせて紹介をしてきます。
ミックスボイスを使う女性歌手
女性はもともと声が高いのでミックスボイスを使わないと思われがちですが、実はほとんどの女性歌手がミックスボイスを使っています。ミックスボイスを使っている代表的な女性歌手をご紹介します。
Superfly(越智志帆)
「愛をこめて花束を」などで知られる越智さんは綺麗なミックスボイスを使うアーティストとしても有名です。
ミックスボイスで高音域をパワフルに歌いあげているので、これがミックスボイスだということがわかりやすいです。
Aimer
「残響散歌」などで知られるAimerさんは全体的に柔らかいブレスを使っていてウィスパーボイスのような歌声が特徴的なアーティストです。
ミックスボイスも非常に綺麗で地声かミックスボイスかわからないくらい上手です。
幾田りら(YOASOBI / ikura)
「夜に駆ける」や「怪物」などで知られるikuraさんもミックスボイスと裏声を綺麗に使いこなしています。
地声が高めでどこからがミックスボイスかというところがわかりづらく、ミックスボイスの使い方も力強く押し出すというより地声に近い綺麗に透き通ったミックスボイスで歌うことが特徴的です。
ミックスボイスを使う男性歌手
近年の男性アーティストの曲はキーが高いものが多いです。そんな曲をかっこよく歌いこなすにはミックスボイスが必須です。ミックスボイスを使用する代表的な男性アーティストをご紹介します。
Official髭男dism(藤原聡)
藤原さんは「Pretender」や「ミックスナッツ」「115万キロのフィルム」など数多くのヒット曲を生み出しているバンドのボーカルです。
ガツンと高いところまで発声する声が魅力的でほんのりハスキーさもあり個性的な中高音発声です。
米津玄師
「Lemon」など代表曲は数多くあり、様々な声を使います。低音から高音まで幅広く歌い上げ、ミックスボイスでも力強い中高音を発声しています。
ミックスボイスになると少しガラッとした独特な声になります。
Mr.children(桜井和寿)
1989年に結成してから長期間にわたってヒット曲を生み出し続ける国民的ロックバンドのボーカルですが、桜井さんはミックスボイスを使う代表的なアーティストと言っても過言ではないです。
地声ベースの強い鳴りの発声が特徴的で、声帯閉鎖を一定の力で保ちながら強い息で声帯に圧力をかけて力強い高音域を出しています。
裏声は3種類ある!ミックスボイスは裏声の一種?
「ファルセット」という言葉を聞いたことありませんか。ファルセットはいわゆる「裏声」と一般的には認識されています。ですが、一言で裏声と言っても実は大きく分けて3種類の裏声があります。
ヘッドボイス、ファルセット、そしてミックスボイスという裏声の発声方法があります。プロのアーティストはこれらの発声方法をうまく歌い分けている人もいます。
では、それらがどういったものなのか説明していきます。
ヘッドボイス
「ヘッドボイス」という名前の通りですが、頭にしっかりと響くような裏声のことをいいます。日本語に訳すと「頭声」といいます。
大きな特徴として、「息漏れしない」という点があり、高い音域の歌でも力強く芯のある声で歌うことができ、声に張りが出ます。
オペラ歌手やクラシック、ミュージカル、ハイトーンボイスが得意なアーティストなどが使う発声法です。
ミックスボイス(ミドルボイス)
裏声(ファルセット)と地声(チェストボイス)の中間に位置する声。
ミックスボイスでは、地声の力強さと裏声ならではの高音域を合わせ持つ声をいいます。(ミドルボイスともいう)
ミックスボイスを習得することが出来れば、地声のような声の強さを保ちつつ、裏声のような高音域を出すことができます。
ファルセット
「ファルセット」とは通常の声より高い声で歌う唱法です。高音域に対応するために作り出す声色を発声するための技術で、「仮声」と訳されることもあります。
息漏れをさせながら出す裏声のことをいいます。ファルセットは一般的に使われる裏声にあたります。習得をすると、優しさや温かさなど繊細な感情表現を歌で出せるようになります。
ヘッドボイスやミックスボイスより比較的に初心者でも出しやすいです。
【参考】ファルセットの出し方とは
ファルセットで歌おうと思っても、声をうまくコントロールできない人もいるのではないでしょうか。声とは、喉にある声帯が振動することで音が出ます。
ファルセットを出すときは、声帯を伸ばす筋肉が働き、声帯を閉じる力が弱くなります。この状態で発声すると細くて繊細な声になります。
コツとしては「喉を開いて、力を抜いて歌うこと」
声帯に力が入っていると綺麗なファルセットが出ません。体の緊張を解いて、リラックスすることが大事です。高い声を出そうとすると、喉に余分な力がかかってしまうので注意しましょう。
ミックスボイスと裏声の違いとは|ヘッドボイスとファルセットの種類別でご紹介!
ミックスボイスと裏声の違いとは何なのか。裏声には3つの種類があり、ヘッドボイス・ミックスボイス・ファルセットがあります。
それらすべてが裏声の一種ですが、ミックスボイスとヘッドボイスやファルセットは何が違うのか。それぞれの種類別に紹介します。
ヘッドボイスとの違い
ヘッドボイスとは日本語でいうと「頭声」です。裏声を出す練習のときに声を頭の先から出すイメージで、と習った人もいるかと思います。
ヘッドボイスは裏声のなかでも芯があり、力強い裏声をいいます。
裏声になると声量がなくなり、息漏れが多く弱々しい声になってしまう人も多いですが、ヘッドボイスを習得すればしっかりとした裏声を出せるようになります。
ミックスボイスは裏声と地声の中間の声ですので、ヘッドボイスの方が力強い声です。
ファルセットとの違い
ファルセットは細く柔らかい歌声になるのが特徴です。発声時に少量の息を漏らしながら歌います。
声帯への負担が少なく、透明感を増幅させるのにも効果的です。力強いイメージではなく、美しい情景や悲しさなどの感情表現をしたいのであればファルセットを使うのが良いでしょう。
ミックスボイスよりも声帯閉鎖が弱く、息が漏れる量が多い裏声で優しい声です。
ミックスボイスが裏声っぽい2つの原因
ミックスボイスを使ってかっこよく高音域も歌いたいと思っているのに、どうしても裏声っぽい声になって思うように歌えないということってありますよね。
その原因はミックスボイスの出し方にあります。重要なポイントは地声と裏声の「バランス」にあります。
このポイントを抑えて歌うことが出来ればミックスボイスが出せるようになり、高音域まで自然に歌えるようになります。
原因1:声帯閉鎖が正しくできていない
ミックスボイスは「地声」と「裏声」の掛け算。裏声っぽい原因として、声帯がくっついている面積が狭いことにあります。
声帯は地声の時にはくっついている面積が大きく、裏声の時は声帯を引き延ばしているのでくっついている面積が小さくなります。
そしてミックスボイスは裏声の時のように声帯を引き延ばしながら、地声のときと同じように声帯をくっつけるという感覚が必要。
原因2:鼻腔共鳴がうまくできていない
裏声っぽい声の人は喉で音を鳴らそうとしてしまっていることが多いです。喉で鳴らそうとしている音を鼻の奥に響かせることが大切です。
音楽の授業で「ハミング」をしたことがあると思います。ハミングができれば鼻の奥に響かせるという感覚がつかめます。
鼻の奥を響かせる「鼻腔共鳴」を身につけることで、ミックスボイスをうまく出すことができます。
ミックスボイスってどうやって出すの?簡単に出せる出し方・練習方法をご紹介!
- 腹式呼吸
- 裏声の強化
- 鼻腔共鳴
ミックスボイスでは鼻腔共鳴を意識するということが大事です。また、裏声をちゃんと出せることも重要ですので、裏声を出せるように声帯を支えるの筋肉も鍛えていかなければいけません。
また、首周りの筋肉のストレッチや、歌う時の姿勢など意識することはたくさんあります。
歌の筋肉は歌うことでしか鍛えられないので、色々歌って試してみましょう。ただし喉を傷めないように、コツコツ頑張りましょう!
マンツーマンレッスンができるおすすめのボイトレ教室3選!
独学でミックスボイスやヘッドボイス、ファルセットなどを理解して身につけることが難しいという人はボイストレーニング教室に通うべきです。
ボイストレーニングに通うことのハードルが高いと思っている人もいるかと思いますが、本気でプロを目指している人だけでなく、歌がうまくなりたいという気持ちで通っている人も多くいます。
この章では、初心者でも安心のマンツーマンレッスンが受けられるおすすめのボイトレ教室を3つご紹介します。
シアーミュージック
全国に校舎があり、プロのボイストレーナーから比較的安価でレッスンを受けることができます。初心者でも安心のコースが多数。
全国で600名以上もの講師が在籍し、JPOP、洋楽、R&B、アニソン。様々なジャンルに精通した講師がレッスンを担当します。
「ボーカル&ボイストレーニングコース」や「カラオケコース」があり、カラオケの上達方法を学ぶことも出来ます。
- 初心者で初めてボイトレ教室に通う
- 自分に合ったジャンルのボーカルを習いたい
- プライベートが忙しく、自分の都合に合わせて通いたい
シアーミュージックの口コミ
アバロンミュージックスクール
プロも通う業界をリードする音楽スクールで、デビューサポートコースも新設され、デビューに向けて強力なバックアップを行っています。
関東エリアでは多くの教室があり、家や勤務地からも近く通いやすい人も多いのではないでしょうか。個別レッスンなので、初心者でも安心です。
- デビューを目指したい
- 声優やミュージカルも習いたい
- 定期的にライブをしたい
アバロンミュージックスクールの口コミ
設備が充実していました。ボーカルの録音をして自分の歌を聞いてみたりして、すごく発見する事がたくさんあってよかったです。講師の方も東京で活躍している人で驚きました!おすすめです。
椿音楽教室
「カラオケでうまく歌いたい」「バンドでボーカルとして歌いたい」「路上ライブで弾き語り」など目的に合わせたレッスンを実施。
様々なジャンルで活躍する現役講師からマンツーマンレッスンを受けられます。
オンラインレッスンも実施しているので、コロナ禍で心配なので自宅でレッスンを受けたいという人はこちらもおすすめです。
- オペラなどの声楽特有の発声法などを習いたい
- 音痴を直したい
- クラシックが好き
椿音楽教室の口コミ
都内に集中している教室
レッスン+スタジオ代が少しお高いので
そこがOKであればおすすめです。
ミックスボイスが気持ち悪い声になる人はボイトレ教室に通うのがオススメ!
「ミックスボイスを使ってうまく歌えない」という人はボイトレ教室に通うことをオススメします。ミックスボイスが出せているかどうかを自分で判断することは難しいため、講師に判断してもらうことが習得の一番の近道です。
さらに、レッスンの中で「地声」「裏声」「ミックスボイス」の違いをしっかりと理解をして歌い分けるテクニックが身に付くかもしれません。
無料体験レッスンでプロに自分の歌声をチェックしてもらい、ミックスボイスやヘッドボイス、ファルセットなどの裏声を自在に使えるようになりましょう!