地声とは声帯を閉じて歌う歌い方で、うまく歌えると太くて響きの良い声が出せます。
ただ中には「地声で歌うと下手に聞こえる気がする…」「地声だと汚く聞こえる?!」という悩みもあるようです。
- 地声で歌うと下手に聞こえる原因
- 地声で歌うと声が汚く聞こえる理由
- 地声でうまく歌うコツ
- 地声で歌うと喉が痛いときの対処法
この記事では地声で上手く歌えない原因から、地声でも自信をもってうまく歌えるコツまで、詳しくご紹介しますね!
Contents
地声で歌うと下手に聞こえる原因5つ!
地声で歌うと下手に聞こえるのは、本当でしょうか?
歌の基本とも言える、次の5つの中に原因があるようです。詳しくみていきましょう。
①音程
地声の場合、歌える音域が低~中音域のため高い音を無理に歌おうとし、音程のあわない残念な歌になってしまいます。
地声で歌えるところは正確な音程で歌えるよう、曲を繰り返し何度も聞き、リズムや歌詞をしっかりつかみます。
②リズム
地声でも裏声でも、歌うときにリズムに乗れているかどうかで「歌いこなせている!」という印象が変わりますね。
曲調によってリズムを取りやすいポイントがあるのでご紹介しましょう。
リズムを取るポイント【アップテンポ】
リズムに乗るのが苦手という人は、ややアップテンポの曲を、身体で好きなようにリズムを取りながら聞いてみましょう。
繰り返し聞いて身体に音楽が染み込んだら、速いフレーズを取り出して、一息にそこだけ歌ってみます。
そのとき身体も一緒に動かしながら、息を一緒に回転させるように歌います。
早口言葉も最初は言えませんが、何度も唱えるうちにリズムにのって出来るようになりますよね?あの感覚と同じです。
リズムを取るポイント【バラード】
アップテンポに比べたら、バラードはそれほど速くないので大丈夫!と思うかもしれませんが、リズムを取るポイントがあります。
曲のテンポをよく聞き、身体でしっかりと捉えながら歌うことです。
リズムに乗れない人の共通点として、曲をよく聞かずに歌うためテンポがあわず、ぎこちない歌になってしまうことが挙げられます。
バラードならではのリズムに乗って歌えることが大切です。
③表現力
表現力豊かな歌手、と聞くとあなたはどんな歌い方を思い浮かべますか?
歌い方に抑揚があり、声色を変えながら時には訴えかけるような歌声ですよね。そんな歌声には心を揺さぶられるものがあります。
地声で歌っても表現力は出せますが、どうしても声が低めのため、その中で表情を出すのは難しいですね。
でも歌手の中には、地声でも聞き手に伝わる表現力をもって歌い上げる人もいます。次の3つのポイントを挙げて詳しく解説しましょう。
表現力が出るポイント【声色】
声色の種類 | 声色の効果 | 声の特徴 |
エッジボイス | セクシーさ・切なさ | 声帯を閉じて歌う「あ゛」のような声 |
ウィスパーボイス | 切なさ・甘さ | ささやくように歌う声 |
シャウト | 激しさ・力強さ | 高音域で叫ぶような歌い方 |
デスボイス | 低音域で激しさ | 唸り声のような声 |
ハスキーボイス | セクシーさ・大人っぽさ・個性 | かすれ声やしゃがれたような声 |
ホイッスルボイス | インパクト・声量の大きさ | 超高音域で出す笛のような声 |
表現力が出るポイント【装飾】
装飾の種類 | テクニック |
ビブラート | ロングトーンで声を震わせて歌う |
しゃくり | 歌いだしで低い音程から入り本来の音程に戻す |
こぶし | 歌の中で瞬間的に音程を上下させる |
フォール | メロディ―の語尾で音程を下げながら伸ばす |
フェイク | 元のメロディーラインをアレンジして歌う |
表現力が出るポイント【声量】
声の大きさを変えることでも表現力が出せます。
音の強弱はpp(ピアニッシモ:ごく弱く)~ff(フォルティシモ:ごく強く)まであります。
地声は比較的安定して出せる声なので、余裕があれば一曲の中でも声量を変えて歌っていきましょう。
出だしはささやくようなp(ピアノ:弱く)で始まり、サビの盛り上がりで一気にf(フォルテ:強く)に到達したら、一気に注目を集めること間違いないです。
④安定性
歌声に安定性がないと、歌うほうも聞くほうもツラくなりませんか?
でも、次のポイントを気を付けるだけで、地声で歌うときにもさらに安定感が増します。
すぐに出来ることばかりなので、実践してみましょう!
安定性が出るポイント【姿勢】
歌手の方はどんな姿勢でも歌えるように見えますが、トレーニングを積んでいないとなかなか難しいです。
歌うときの基本の姿勢は、背中をまっすぐにして立ちます。
歌うときも、お腹からまっすぐに太い息を出すイメージをするといいでしょう。
安定性が出るポイント【呼吸】
歌うときに欠かせない呼吸。
腹式呼吸を使い、鼻からゆっくり息を吸ってお腹に空気を貯めるように膨らませます。
今度は倍の時間をかけるくらい、ゆっくりと息を吐きながらお腹をへこませます。
そのとき一緒に声を出すと、ロングトーンでもしっかりとした声になり、歌にも安定性が出るようになりますよ。
安定性が出るポイント【支え】
ポイントは下半身です。
上半身は出来るだけ力を抜きリラックス、下半身は足を開きしっかりと支えるイメージです。
身体の重心も下のほうにどっしりと置くようにします。
⑤選曲
自分は地声ならどの高さまで出るのか、どこから裏声になるのか知っていますか?
自分の歌いやすい声の音域を調べ、自分の良さが活かせる選曲をしましょう。
地声で歌うと下手?声が汚く聞こえる理由
「地声で歌うと声が汚く聞こえる…」という悩みの方は一定数いるようです。
そうなると、歌うときにも自信が持てませんよね。いくつか理由がありましたのでご紹介しましょう。
①地声の筋肉が育っていない
地声がきれいに歌えないケースでは、地声を出す筋肉が鍛えられていないことが考えられます。
地声を出すときは、声帯を「閉じる」筋肉を使います。それにより太くしっかりとした声色になります。
裏声は声帯を「伸ばす」筋肉を使うため声帯自体が薄くなり、細い声色になりますが高音が楽に出せるのが特徴です。
閉じると伸ばす、どちらが優勢になって声が出ているかにより、鍛えられる声帯の筋肉が変わるのですね。
②喉が開いていない
地声で歌うと、喉が詰まったように声が汚く聞こえるのは、喉が開いていないことが考えられます。
喉を開くのに一番良いイメージは、あくびです。
あくびをするように喉の奥を開け、ついでに目も大きく開けてみましょう。
③無駄な力が入っている
無駄な力が入っていることと発声は関係なさそうですが、身体の力を抜くことは大切です。
特に上半身や喉の周りに力が入っていると、発声に使う筋肉が固まり、コントロールが上手くいきません。
歌うときは深呼吸をして、身体をリラックスさせてあげましょう。
地声でうまく歌うコツ3つ!
地声で歌うと上手くいかない原因が分かりましたが、でも地声でも上手く歌えるコツは実はあるのです。
上手く歌うコツ3つをご紹介しましょう!
①地声と裏声を使い分けるコツ
地声だけで一曲歌える場合もありますが、無理せず裏声も使い、行き来しながらうまく使い分けて歌えるといいですね。
そのときに地声と裏声では声の質が変わるため、裏声になったとたん弱々しい声になってしまうことはありませんか?
自然に行き来が出来るよう、地声と裏声の声質のバランスを揃えるとさらにいいでしょう。
声量や息もれの差をなくして、スムーズにつなげられるのが理想です。
②地声でもきれいに歌うコツ
1つは、地声でもきれいに聞こえるよう、歌詞をはっきりと発音することです。聞いている人に「伝える」というイメージです。
2つめは、声に響きをもたせるように歌うことです。具体的には、ハミングで鼻に響かせる感覚をつかみます。
響きのある声には表情が生まれ、きれいに聞かせることが出来ます。
③地声で高音を出すコツ
地声は基本的に声帯を閉じて歌います。
コツは歌うとき声帯に力を入れないことです。力むと声帯のバランスが崩れ、コントロールが上手くいかなくなってしまいます。
リラックスして声帯の状態をキープしながら、同じ響きの中で徐々に音程を上げてみましょう。
すると、地声のままで高音を出す感覚がつかめます。
地声で歌うと喉が痛い!そんなときの対処法
地声は声帯を閉じて歌うため、どうしても喉を痛めやすくなります。
一旦痛めた喉はダメージが大きいため、痛いときは歌うのを中止しましょう。そんなときの対処法はこちらです。
ミドルボイスをうまく活用する
ミドルボイスとは、地声と裏声の中間的な声のことを言います。
裏声の高音域を地声のように力強い声で歌うテクニックで、喉に負担がかかりにくくなる理想の発声法ですね。
先ほど、地声と裏声の違いは声帯を閉じる・伸ばすの違いとお伝えしましたが、その働きのバランスが良いのがミドルボイスです。
またミドルボイスは、地声と裏声の切り替えがスムーズなことも特徴です。
ミドルボイスを使いこなす歌手
ではプロの歌手の中で、ミドルボイスを巧みに使いこなす歌手は誰なのでしょう?
- 平井堅
- 桜井和寿(Mr.Children)
- 草野マサムネ(スピッツ)
- 藤原聡(Official髭男dism) など
- 椎名林檎(東京事変)
- 越智志保(Superfly)
- MISIA など
また皆さん声量豊かで、声色がとても魅力的なワケはミドルボイスにあったのかもしれません。
すぐに上手く歌いたいならボイトレ教室!オススメのボイトレ教室TOP3
地声でうまく歌うコツは分かったけれど、来週カラオケに行くまでにすぐに上手くなりたい!という方には、オススメのボイトレ教室があります。
おすすめのボイトレ教室①
ロアボイス
Rore Voiceでは、解剖学、音声学、言語学の視点から科学的なボイストレーニングを行っています。
またメイン講師のユウ先生は現役の高音シンガー。
初回レッスンで行うカウンセリングを元に、一人一人にあわせたカリキュラムを作成してくれるというきめ細かい指導も魅力ですね!
入会金 | なし |
レッスン料金 | 7,800円(60分) |
オンライン対応 | 〇 |
無料体験 | ○ |
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺南町1丁目1-4 |
シアーミュージック東京校
シアーミュージックは、全国に100校舎を展開する大手ミュージックスクールです。
レッスンは全てマンツーマンのため誰にも聞かれず、初心者でも安心ですね。
個々の目的やペースにあわせたレッスンだから、着実に上達へと導きます。
入学金 | 2,200円 |
レッスン料金 | 5,000円(45分) |
オンライン対応 | × |
無料体験 | 〇 |
住所 | 東京都中央区八重洲1‐4‐20 MTエステートビル6F |
アバロンミュージックスクール
アバロン公式ボイトレ本が、Amazon音楽書部門で1位になったアバロンミュージックスクール。
本で紹介されているボイトレを実際に教室で受けられるのも魅力ですね。
本格的なデビューを目指す「デビューサポートコース」など、ニーズに合わせた様々なコース設定があります。
入会金 | なし |
レッスン料金 | 4,800円(45分) |
オンライン対応 | 〇 |
無料体験 | 〇 |
住所 | 東京都新宿区西新宿7丁目11‐9 バルビゾン87ビル2階(新宿本校)※他、渋谷、池袋、東中野、町田にも店舗あり) |
地声で歌うと下手まとめ!
地声で歌うと下手に聞こえる場合は、音程やリズムなど歌の基本的なポイントを見直したり、喉の開け方にも注意しましょう。
上手く地声で歌うには、地声と裏声を使い分けスムーズにつなげるコツ、地声でもきれいに高音を出すコツがありましたね。
地声できれいに歌えたら、人前でも自信をもってマイクを握れるはず。
地声の歌い方をマスター出来るよう、ぜひこの記事を読んで研究してみてくださいね!