VTuberとして活動するにあたり、VTuberの体となるイラストを用意しなければなりません。
しかしVTuberのイラスト制作にはどのくらいの金額がかかるのでしょうか。
そこで今回はVTuber制作依頼の相場を詳しく解説していくので、制作の流れなども参考にしながらできあがりのイメージをつかみましょう。
- VTuberイラストやモデリングも含めた制作費の相場
- 制作依頼先の相場とメリット・デメリット
- VTuberイラスト制作を依頼できるおすすめサイト
VTuberイラスト制作費の相場
VTuberの制作は、主に3つのプランで分けられています。
- キャラクター制作
- パーツ分け・モデリング制作
- 一括したセットで制作
依頼内容によってそれぞれ相場が異なるので、参考にしてみましょう。
①キャラクター制作費(キャラデザ・立ち絵)の相場
VTuberのキャラクターデザインを依頼した場合、制作会社や個人などによって相場は変わりますが、数万〜数十万円かかる相場です。
VTuberのキャラクターデザインには、顔や髪型など詳細や前向きと後ろ向きの立ち絵も依頼する必要があります。
イラストの複雑さや仕上がりまでのプロセス、イラストレーターが持つ実績や知名度によっても金額が変動するものです。有名なイラストレーターなら何十万円もかかることを想定しておきましょう。
身近に、お友達価格で依頼できるイラスト制作できる友人や知り合いがいるなら、コストを抑えて好みのモデルを入手できる可能性も。「顔と立ち絵のイラストを描ける?」と聞ける関係の人に聞いてみてはいかがでしょうか。
②パーツ分け・モデリング制作費の相場
VTuberのイラストができたとしても、パーツ分けをしないと自然な動きができません。
上記は、Live2Dのパーツ分けに関するマニュアルページの一部です。Live2Dを利用するために、上記のようなパーツ分けが必要になります。
髪や口、胴体や腕などをバラバラにする工程のパーツ分け作業には、1万円〜15万円は想定しておきましょう。
しかし、自分でキャラクターデザインとパーツ分けのイラストをデータで用意できるなら、モデリング制作のみ外注するので、価格を低く抑えられます。
③セット料金の相場
VTuber活動するときにイラスト画とモデリング費用がかかり、それぞれ料金が発生します。自分で、イラストデザインとモデリングアプリを使うなら無料です。
クリエイターの中には、イラストとモデリングのセットプランを設けているクリエイターもいます。費用は、イラストとモデリングなど一括で、10〜40万円ほどかかることも。
さらに、より細かな表情や動きをつけたい場合、オプション料金が必要というケースもあります。
全て外注するなら、イラストとモデリング両方できるクリエイターの方が、修正依頼ややり取りがスムーズで、結果としてVTuberモデルの質が高めになる傾向もあります。
Live2Dと3Dの相場を比較
Live2D(ライブツーディー)とは、2D関連のソフトフェアの総称です。
Live2Dを「2D配信」の意味で使う人も増えているので、2Dモデルを立体的に動かしながら配信する状態を指して使われる傾向もある言葉でもあります。
では、Live2Dと3Dモデルをオリジナルで依頼したときの相場はどれくらい違うのでしょうか。
制作会社や個人クリエイターに依頼したなど金額は変動するので、それぞれの見出しで料金相場の参考にしてみてください。
Live2D制作の相場
2Dは平面的に動かすだけのため、3Dに比べ価格が安い傾向です。ただ、制作会社に依頼した場合、パーツ分けやモデリングなども込みで22万円程度かかるでしょう。
個人クリエイターへ依頼すると5万円ほどですむケースも。ただ、個人なので、クオリティやレスポンスなど、仕上がりまでどんなストレスを感じるのかクオリティはどれくらいか個々それぞれ違っています。
クオリティが心配なら作成済みのモデルをサンプルに見せてもらい、やり取りがスムーズかどうかを事前の連絡でチェックしてから依頼しましょう。
Live2Dとは!?
引用元:Live2D公式サイト
Live2Dとは、平面的なイラストのVTuberモデルを作成し動かすことができるツールです。
Live2Dを使って、イラスト原画を元にパーツ分けやアニメーション化、動画の書き出しなどが可能に。
3D制作の相場
VTuber配信での3Dとは、2Dのイラストを元に制作した立体的なモデルです。制作会社に依頼すると70万円以上かかることもあります。
個人クリエイターへ依頼すると、10万円程度に費用を抑えることが可能です。
ただ、3DのモデリングもできるクリエイターがLive2Dに比べて少ない傾向に。3Dのモデリングできる個人クリエイターを見つけるまで時間がかかってしまう可能性もあります。
VTuberイラスト制作依頼先
VTuberイラスト制作の依頼先は主に「デザイン制作会社」と「個人のクリエイター」の2つに分けられます。
それぞれメリットやデメリットがあるので、相場と掛け合わせながら依頼先を決めましょう。
デザイン制作会社
VTuberのデザインを考えている方は、デザイン制作会社に依頼をする方法もあります。
デザイン制作会社のHPに直接依頼をし、見積もりから始めてみましょう。
メリット・デメリット
メリットは以下の通りです。
- ノウハウを会社内で共有しているため、イラストのクオリティが高い
- イラスト制作からモーション、納品までスムーズに進められる
しかしデメリットもあります。
- 個人クリエイターに比べコストがかかる
- 堅苦しいやりとりが続く
個人のクリエイター
VTuberのデザインを依頼する場合、個人に依頼する場合もあります。
個人のデザイナーやクリエイターに依頼する際は、クラウドソーシングサイトやTwitterから依頼をしてみましょう。
メリット・デメリット
個人クリエイターに依頼した際のメリットは以下の通りです。
- 費用を安く抑えられる
- 企業よりも密な関係性で連絡を取り合える
個人のクリエイターに依頼するときのデメリットは下記です。
- クオリティが十分であるかわからない
- 急に依頼がストップしてしまうトラブルもある
有名なクリエイターなら安心して依頼できますが、そうでない場合は、これまで手掛けてきた作品を参考に依頼をお願いしてみましょう。
VTuberイラストを依頼できるサービス4選
VTuber用イラスト作成を依頼できるサービスはたくさんあります。
以下にて個人クリエイターに依頼できる人気のサービスを4つをご紹介していくので、ぜひ参考にしてみましょう。
①nizima(ニジマ)
引用元:nizima
nizimaは、VTuberのモデル販売や依頼ができる、VTuber界隈では有名なサイトです。
すでに制作されたLive2Dモデルと、オリジナル立ち絵を1から制作してもらう2パターンの購入方法があります。
既存モデルは総数3000以上もあり、いますぐVTuberモデルが必要な方や、イラストレーターとのやりとりが面倒といった方におすすめです。
しかし、他のVTuberと似たようなモデルになるのが心配な方は、オリジナルLive2Dモデルを依頼してみましょう。
②SKIMA(スキマ)
引用元:SKIMA
SKIMAは、Live2Dだけでなく3Dモデルの制作を担当してくれるクリエイターも探せるサイトです。
作成済みのモデルが多くあるので、気に入ったモデルを購入するだけで完結できます。
さらに、クラウドワークスのように仕事をリクエストできるため、予算や要望に合わせてオリジナルのモデル制作も行ってくれるでしょう。
イラストのレベルが高いサイトであるため、VTuberをこれから始めたいという方は、ぜひクリエイターに相談してみてはいかがでしょうか。
③ココナラ
引用元:ココナラ
ココナラは、イラストレーターの登録者数が多く、自分の希望にあったイラストを忠実に描いてくれるクリエイターに出会えます。
イラストレーターの人数が多い分、料金設定にもこだわれるため、コストを抑えたいと考えている方におすすめのサイトでしょう。
しかし、完成済みのモデルを販売しているイラストレーターはほぼいないので、オリジナル制作を依頼したい人におすすめです。
④クラウドワークス
引用元:クラウドワークス
クラウドワークスは、基本的に仕事を受けてくれる人を募集するサイトなので、依頼者となってVTuberのイラストを制作してくれる方を募集してみましょう。
仕事内容や納期、報酬を決めて募集すると、その依頼を見たクリエイターが応募をし、依頼がスタートします。
しかし、希望通りのイラストを制作してくれるかはわからないため、応募してきたクリエイターが、これまでどのようなイラストを描いてきたかなどを把握してから決めましょう。
VTuberイラストを依頼する流れ
VTuberイラスト制作を依頼する流れをご紹介していきます。
いくつかの項目を1つ1つクリアし、自分だけのオリジナルVTuberモデルを作ってもらいましょう。
①依頼先を決める
まずは、イラストの依頼先を決めましょう。
企業であれば発注先をいくつかピックアップし、実際に問い合わせしてみるのがおすすめです。
個人の場合、Twitterやクラウドソーシングサービスにて、大体の相場が記載されている場合もあるので、気になるクリエイターの概要を把握しておきましょう。
それぞれの良さと共に、要望にあったイラストを制作してくれるかの判断も必要です。
②ヒアリング
次にヒアリングにて、予算や制作時の必要事項、現時点における疑問点なども伝えておきましょう。
ヒアリングをすることで、依頼がスタートした際に、どの程度まで行ってくれるイラストレーターなのかが把握できます。
- Live2Dだけでなく、3Dモデルの制作も可能なのか
- デザインとパーツ組みを含めたセット依頼は可能か
など、どのような依頼に対応してくれる方なのかを質問形式で聞いてみましょう。
③見積書
ヒアリングを元に、制作にかかる金額の見積書を提出してもらいましょう。
サイトによっては、予算を前もって決めておき、それに沿ったイラストを作成してもらうことも可能ですが、クオリティを重視するのであれば、クリエイターに金額を決めてもらう方法をおすすめします。
④発注
見積書や実績などを考慮し、そのクリエイターに依頼するかを決定しましょう。
発注したらデザイン案の制作に取り掛かってもらいます。
まずは、ヒアリング時の情報を元にVTuberのラフ画を作成してもらい、納期の管理も行います。
デザイン会社に依頼した際はスケジュール管理全般を任せられますが、個人クリエイターへの依頼の場合は依頼者が納期を決めるため、クリエイターの力量も見てスケジュールを決めていきましょう。
⑤デザイン確認・修正
ラフ画を送ってもらったら、依頼した側のイメージに沿ったイラストかどうかを確認します。
依頼と違う部分があれば直してもらいないところを事細かく伝え、修正を依頼しましょう。
しかし、修正には回数制限が付きものであり、回数をオーバーしてしまうと追加料金が発生してしまう恐れもあります。
⑥受け取る
修正を得て、イメージ通りのVTuberモデルが完成したら納品完了となります。
制作を行ってくれたクリエイターへ感謝を込めて、料金を支払いましょう。
しかし、中には「イメージと違うからラフ画からやり直してくれ」といった理不尽なクライアントも存在します。
これからも付き合いがある可能性もあるので、納品が完了してからの修正依頼や、無理なお願いは避けましょう。
制作依頼でトラブルを避けるための注意点
VTuberモデルの依頼時に起きるトラブルをなるべく避けるために、以下の点に気をつけましょう。
よりクリエイターに理解してもらうための方法でもあるので、ぜひ注意点を参考にしてみてください。
依頼する際にイメージを具体的に伝える
モデル制作を依頼する際には、自分のイメージをしっかりクリエイターに理解してもらえるように、具体的に伝えましょう。
たとえば「かわいくていい感じのモデル、おまかせ!」ではダメです。
「水色の髪に目は大きめ、あどけない感じもあるかわいさがほしい!服装は、プリーツスカートの制服系がいいです。」といったような具体的なことを伝えましょう。
ざっくりした伝え方をしてしまうと、制作側は困ってしまいますし、後から修正を何度も繰り返さなければならない場合もあります。
事前に伝えるイメージを箇条書きで良いのでまとめておきましょう。
- 性別・種族(人なのか動物なのか)
- VTuber年齢
- 身長・体重(何頭身なのかなども)
- 髪型・長さ・髪色
- 目の形・色(垂れ目や、まつ毛の長さなども)
- 職業(学生、看護師、パイロットなど)
- 服装(制服、ワンピース、メイド服など)
- アクセサリー(メガネ、ネックレス、指輪など)
- 性格(ムードメーカー、穏やか、泣き虫など)
- 希望のポーズ
Live2Dか3Dかを明確にしておく
Live2Dなのか3Dモデルなのかを先に決めておきましょう。
Live2Dの場合、平面なイラストを動かすので、正面を向いたキャラクターとパーツが必要となります。
しかし3Dモデルとなると、正面だけでな立体的な映像を作り出すことができないため、横や背面など複数の角度からのイラストが必要となります。
3Dモデルの依頼をする際は、三面図(正面・背面・横)のデザインを納品してもらえるよう伝えましょう。
著作権の確認
イラストを制作してもらう際に付きものなのが著作権です。
基本的に「イラストを制作した側が著作権を保持」となっているため、依頼した側は決められた範囲内でしかイラストの使用が許されていません。
中には、クリエイター側が著作権を譲渡するか否かを選択できるサイトもあるので、依頼前の段階で必ずチェックしておきましょう。
さらに、VTuberとして活動してからも「イラストが似ている」という理由で、他のVTuberから動画の削除の申し立てがある場合もあるので、パクリにならないようオリジナリティあるイラストの依頼を行いましょう。
VTuberキャラクター制作の相場を元に依頼しよう!
VTuberキャラクター制作を考えている方は、制作会社と個人クリエイターの相場や、依頼内容の違いによる相場などを把握し、予算との掛け合いから依頼先を検討してみましょう。
しかし制作途中に修正を増やすと、追加料金などがかかってしまう恐れもあります。
依頼者と制作者が共に気持ちよく進められるよう、あらかじめ明確にイメージをまとめておきましょう。
さらに著作権の問題もあるので、事前に使用できる範囲や譲渡されるイラストなのかもチェックしておくことをおすすめします。