2DCG(2次元CG)や3DCG(3次元CG)のアバターを用いて、動画投稿や生配信をするVTuber。
その中でも2Dモデルは、イラストさえ用意すればアバターの表情を作りやすく、多くのVTuberが使用しています。
今回は、Live2Dモデルの作成時に登場する表情差分について紹介していきます。
- Live2Dモデルとは
- 2Dモデルと3Dモデルの違い
- 表情差分や作り方について
Contents
Live2Dモデルとは
引用元:Live2D
Live2Dモデルは、2Dのイラストにモーションをつけられるツールです。
3Dモデルでなくとも立体的な表現や表情管理もできるので、多くのVTuberに選ばれています。
最初の42日間はトライアルで無料版を楽しめるのでお試しに使用するのもよいでしょう。
トライアル終了後に有料版に移行するなら、年間プラン15708円で利用できます。
ただし、Live2D専用のイラストを用意する必要があります。
また、イラストは外部サイトから外注も可能なので、好みのアバターデザイン等が見つかればそちらを利用するのもよいかもしれません。
2Dモデルと3Dモデルの違い
引用元:公式HP
2Dモデルは平面上で表現されているモデル、3Dモデルは立体的に表現されているモデルです。
3Dモデルのほうがモーションの範囲が広く、よりリアリティのある動きが可能になります。
踊る、ジャンプする、走るなど可動性が上がるのは、VTuberとして大きな魅力です。
しかし、2Dより3Dの方がスペックの高いパソコンが必要で、モデリング作成の難易度も上がってしまいます。
予算や作成の難易度から判断すると、初心者は2DモデルでVTuberを始めるほうがよいでしょう。
表情差分とは
引用元:公式HP
表情差分は、1つのイラストをベースにして表情を変化させるためのパーツ分けのことです。
アニメーションやCG等でよく使用されます。
もちろん、2DモデルのVTuberにとっても、表情差分は必須の作業。感情表現をイラストに与えるために確実に必要な工程です。
Live2Dモデルを用いてイラストに動きがつく
Live2Dモデルを用いてモデリングを行うと、静止画のはずのイラストに動きがつくようになります。
そうすると、立体的なアニメーションのような動作が可能になり、インターネット状で活動しているVTuberたちと同じように表情豊かなアバターを生み出せます。
ただ一枚絵のイラストを表示させているだけでは、アバターがしゃべっているようには見えませんよね。
設定完了後はフェイストラッキングソフトを利用する
Live2Dモデルを作成したら、フェイストラッキングソフトを導入してください。
VTuberの大きな特徴は、webカメラやFaceIDなどを通してアバターにモーションを反映させて楽しめるところです。
無料で十分使用できるソフトがいくつもありますので、ぜひ試してみるとよいでしょう。
喜怒哀楽を表現できるよう作っていく
引用元:公式HP
Live2Dモデルを作成する際は、喜怒哀楽など一般的な表情を表現できるようにしておいてください。
特に喜ぶ仕草や怒る仕草は分かりやすく登場頻度も高いため、確実に設定しておくとよいでしょう。
デフォーマーを作成しておく
引用元:公式HP
デフォーマ―とは、メッシュ編集によって原画イラストを変形させる作業の1つです。
ただし、1つ1つのメッシュを編集していくのは骨が折れるため、デフォーマーによって効率的な編集が可能です。
髪をなびかせる、首を回すなど基本的な動作をパラメータごとにデフォーマは分けておくとよいでしょう。
代表的な表情差分の編集について
それでは、代表的な表情差分の編集について紹介していきます。
- 笑顔
- 怒り顔
- 驚き顔
- 悲しみ顔
当然、照れた表情や暗い表情などほかにも表情差分はあります。
今回は、代表的で使用頻度の高そうな表情について紹介します。
代表的な表情差分の編集について
①笑顔
笑顔の表情差分は、VTuberにとって必須の表情です。
一番使用される表情の可能性が高く、一般的に印象が良いとされる表情なので確実に作成する必要があります。
- 目のまばたき
- メッシュ編集で変形させる
- パラメータを設定する
- 口の動きと笑顔を連動させる
綺麗な笑顔を作るポイントを以下に紹介していきます。
目のまばたき
2Dモデルで笑顔を作る際は、目のまばたきも同時に使用されがちです。
目のまばたきは、目の幅を変えずにまつ毛を動かすことで表現します。
その際、白目は肌になじませ、黒目はクリッピングするとよいでしょう。
メッシュ編集で変形させる
目のまばたきは、目のパーツが動くことで表現できます。
Live2Dでは、目元のパーツを細かく分けて編集できるメッシュの編集機能を利用しましょう。
パーツを細分化させることで、顔のラインやパーツも連動するリアリティーの高いまばたきが表現できるようになります。
パラメータを設定する
笑顔のパラメータは初期設定からあるので、活用することがおすすめです。
また、操作しやすいように、手動で新しくパラメータを設定してもかまいません。
まばたきの編集が終わったら、パラメータを設定して笑顔の表情とまばたきの表情を合わせてください。
口の動きと笑顔を連動させる
口の動きを笑顔に合わせることで、リアルな笑顔に近づけることができます。
Facerigを用いる方は、ぜひ取り組んでみるとよいでしょう。
当然、笑顔でない場合も口の動きを取り入れるとよい表情差分を作り出せるようになります。
代表的な表情差分の編集について
②怒り顔
怒り顔は喜怒哀楽を示す代表的な表情差分で、VTuberにとって必須の表情です。
- 眉毛を変形させる
- 上まぶたを変形させる
- 瞳孔を大きくする
眉毛を変形させる
怒り顔は、眉毛を目と近づけて角度を上げるとよいです。
変形パスを用いて、不自然にならない程度で眉毛を変形させてください。
眉間にしわを寄せたような形にすると、現実に近い怒り顔になるかもしれませんね。
上まぶたを変形させる
上まぶたの位置を下げると鋭い目つきになり、怒り顔に近づきます。
下まぶたの位置を上げても同様の表情が芽生えるので、並行して変形させるとよいでしょう。
瞳孔を大きくする
瞳孔を開いた状態は、怒り顔らしい目つきを生み出せます。
笑顔の作り方と同様に、目元のパーツを細分化させることで作業が行いやすくなりますよ。
代表的な表情差分の編集について
③驚き顔
驚き顔は感情表現を大きく出せる表情差分で、VTuberにとって必須の表情です。
- 眉毛の角度を調整する
- まつ毛を変形させる
- 瞳孔を小さくする
- ハイライトを揺らす
眉毛の角度を調整する
驚き顔は目いっぱい見開いた表情になることが多いので、その表情に合わせた眉毛の角度に調整します。
怒り顔とは反対に、眉毛と目の感覚を広げると見開いているように見えるのではないでしょうか。
まつ毛を変形させる
まつ毛を上下に開くことで、目が見開いた状態を表現します。
こちらも怒り顔とは反対の方向に変形させるとよいでしょう。
瞳孔を小さくする
瞳孔を小さくした状態は、驚いた表情を演出できます。
見開いた目と対照的に動向を小さくすることで、より大きく見開いたように見せることができるでしょう。
ハイライトを揺らす
物理演算を使用してハイライトを揺らすと、びっくりした雰囲気を出すことができます。
あまりに揺らすと違和感が生じるので、パラメータを何度も変えて調整してください。
代表的な表情差分の編集について
④悲しみ顔
悲しみ顔は喜怒哀楽を示す代表的な表情差分で、VTuberにとって必須の表情です。
- 眉毛を変形させる
- 下まつ毛を変形させる
- 目線を下げる
- ハイライトを揺らす
眉毛を変形させる
悲しい表情は、眉をひそめた状態にすることで表現できます。
変形パスを用いて、不自然にならない程度で眉毛を変形させてください。
眉間側の眉毛を上げることで、困ったような形状に変えられますね。
下まつ毛を変形させる
下まぶたの位置を大きく上げると、悲しむ表情に近づきます。
怒り顔と違いって上まぶたは少しだけ変形させることで、目を細めながらも切ない変化をもたらすことができます。
目線を下げる
目線を下げると、悲しげな表情を作り出せます。
怒られている人間を想像すれば、分かりやすいでしょう。
ハイライトを揺らす
驚き顔と同様に物理演算を使用してハイライトを揺らすと、悲しげな雰囲気を出すことができます。
大きく揺らすほど感情表現が感じやすいですが、わざとらしくもなりがちです。
何度か試したうえで、良いと思った設定にしてください。
手軽にVTuberになりたいならスマホアプリがおすすめ!
VTuberになってみたいと思った方は、スマホアプリであれば操作が簡単で導入する機材が少なくなるのでおすすめです。
中でも、「nizima LIVE TRACKER」というスマホアプリがおすすめ。
パソコンと連携させ、iPhoneのカメラを用いて自身の顔をトラッキング可能。
スマホ画面をタップしてアバターのモーションや表情を操作できます。
Live2Dの公式からリリースされているからか分かりやすくシンプルな操作が多く、初心者でも扱いやすいアプリです。
無料プラント有料プランがありますが、有料プランでも年間5280円と高価ではありません。
月額440円で多数の機能が扱えることを考慮すると、有料プランをおすすめします。
VTuberのモデリングに挑戦するなら作り方を習得しよう
VTuberのモデリングは、メッシュ・パラメータ・モーションの3つを編集して行えます。
2Dモデルのほうが難易度が低いため、初心者は2Dモデリングから始めるのが良いでしょう。
また、どうしてもモデリングが壁と感じてしまう方は、いっそ依頼サイトにアクセスして外注してしまうのも手段の1つでしょう。
ただ、少しでも早くVTuberになりたい!と思う方は、2Dモデルの使い方を学んでいった方が早いかもしれません。
まとめ
表情差分は、1つのイラストをベースにして様々な表情に変化させる差分のことです。
アニメーションやCG等でよく使用されますが、2DモデルのVTuberにとっても必須で行われる作業です。
2Dモデルであれば操作もそれほど難しくないため、基本操作を覚えながら喜怒哀楽などいくつかの表情差分を作成するとよいです。
どうしても苦手な方は、外部サイトなどで外注するのもよいかもしれませんね。