メジャースケールを知識として身に付けると、作曲や演奏上においてとても便利!
そんなメジャースケールを知るメリットや具体的なスケール一覧表、覚え方のコツ等についてご紹介していきます。
- メジャースケールの定義
- メジャースケールとマイナースケールの違い
- メジャースケール全12種類一覧
- メジャースケールを理解するメリット
- メジャースケールの覚え方とコツ
Contents
メジャースケールとは
メジャースケールとは、英語で”Major Scale”と表記し、「長調の音階」を意味します。その概要についてふれていきます。
そもそもスケールとは
スケールとは”音の階段”、つまり「音階」のことです。
一般的に音階というと「ドレミファソラシ」をイメージすると思いますが、まさにこの7音の並びが”メジャースケール”!
スケールには他にも多くの種類が存在します。例えば「ミ・ラ」が♭になった”マイナースケール(後述)”や、5音のみで構成される”5音音階”など。
音楽理論にご興味のある方は、音階の種類について、それぞれの構成音と響きの特徴について調べてみることをおすすめします。
メジャースケールの定義
メジャースケールは「ドレミファソラシ」の7音以外にも「レミファ#ソラシド#」や「ミファ#ソ#ラシド#レ#」など全部で12種類あります。
なぜ12種類かというと、1オクターブの中に含まれる白鍵・黒鍵を含めた全12音のそれぞれの音を起点としたメジャースケールがあるからです。
つまりメジャースケールとは、起点の音から「全音➡全音➡半音➡全音➡全音➡全音➡半音」の規則性をもって構成される7音の音階のこと!
ちなみに「全音」は”半音2つ分”のこと、「半音」とは、1オクターブを12で割った鍵盤でいう隣り合った音のことを言います。
マイナースケールとの違いは?
引用元:Kenshi Yonezu / HACHI Official Channel
「メジャースケール(長調の音階)」と相対し「マイナースケール(短調の音階)」という音階が存在します。
例えば、米津玄師の「レモン」はメジャースケールとマイナースケールの転調を絶妙になめらかに取り入れることでドラマチックな楽曲世界を実現した人気楽曲です。
メジャースケールとマイナースケールを理解することで、作曲する楽曲の雰囲気作りに役立つ知識を得ることにつながります。
メジャースケールとマイナースケールはどちらも7音で構成される音階で、構成音の並びの規則性に違いがあります。次に、マイナースケールについて解説します。
マイナースケールとは?
マイナースケールとは、起点となる音から「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」の規則性をもって構成される音階のこと。
メジャースケールと比較すると3音が異なり、例えば「ドレミファソラシ」は、マイナースケールでは「ドレミ♭ファソラ♭シ♭」となります。
メジャースケールとマイナースケールの特徴
メジャースケールとマイナースケールは、それぞれのもつ響きにも大きな違いがあります。
メジャースケールは”明るい響き”、マイナースケールは”暗い響き”がします。
音楽の知識が全くない人でも、響きの違いが分かるほど。
メジャースケールは、多くの人になじみもあり、その明るさから希望や勇気、平和、感動等を与える曲に多く使われます。
メジャースケールの種類一覧
続いて、より具体的な音も含めてメジャースケールを紹介していきます。楽器等があれば、ぜひ音を鳴らして、響きを確かめてみてください。
メジャースケールは全12種
メジャースケールは、ドからシまでの間に含まれる白鍵と黒鍵を合わせた12音を起点の音とし、全12種類存在します。
明るい響きであることは共通していますが、それぞれの高さによって響きや印象に違いも。
自身のお気に入りのスケールを見つけてみるのも面白いかもしれませんね。
メジャースケールの一覧
メジャースケールの一覧は下の表の通りです。
中心音 | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ |
ド | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
レ♭ | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド |
レ | レ | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ | ド# |
ミ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ |
ミ | ミ | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# | レ# |
ファ | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ |
ソ♭ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ドb(シ) | レ♭ | ミ♭ | ファ |
ソ | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ# |
ラ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ |
ラ | ラ | シ | ド# | レ | ミ | ファ# | ソ# |
シ♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ |
シ | シ | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# | ラ# |
メジャースケールを理解するメリット
メジャースケールを知ることは、作曲やアレンジ、即興演奏などに役立ちます。その具体的なメリットについて解説していきます。
①音楽理論が身につく
メジャースケールを理解することで、音楽の基礎となる白鍵と黒鍵を含めた音の並び、全音や半音、鍵キー(調)のなどの基礎知識が身に付きます。
読譜力や演奏技能、作曲技能も高まり、音楽をする人にとってはいいことだらけ!
②作曲や編曲がしやすくなる
メジャースケールが理解できるようになると、音楽理論に基づいた作曲や転調、編曲(アレンジ)がしやすくなります。
その明るい響きから、一般的に多くの人が聴きやすい楽曲を制作することも可能に!
またキーを変えることで曲の雰囲気も変わるので、制作にあたっては選択肢が格段と増え、作曲の幅も広がります。
③ハモリやギターソロなどが考えられる
スケールの知識があれば、ハモリのパートやギターのソロなどを考える時にも、使える音の範囲が分かるので格段とやりやすくなります。
極めれば、即興でメロディーも浮かんでくるように!
メジャースケールの覚え方3つ!
人によってやりやすい覚え方は違いますが、メジャースケールの代表的な3つの覚え方をご紹介します。
①くり返し演奏して覚える
実際にスケールを楽器でピアノやギターなど得意な楽器で演奏して覚える方法です。
一日で覚えることは至難の技で、毎日くり返し練習することで、だんだん自然に身についてきます。
演奏のウォーミングアップとして基礎練習のように習慣化してしまうのがおすすめ!
器械的に回数をこなすことで、演奏の技能も向上し、一石二鳥です。
②くり返し聴いて覚える
スケールの音を実際に聴き、響きで覚える方法です。楽譜が読めない方にもおすすめです。
こちらも何度も繰り返し聴くことで、自然と脳に響きが記憶されていきます。
響きで覚えると、作曲においても感覚でできるようになる効果も!
③一覧表や楽譜で覚える
楽譜で理論的に覚える方法です。読譜が得意な方や音楽理論に興味がある方に向いています。
極めると、音源がなくても楽譜を見ただけでどのキー(調性)なのか分かるように!
メジャースケールの覚え方のコツ
全12種類あるメジャースケールを1から暗記することは大変ですが、ちょっとしたコツで楽になります。ここでは2つのコツについてご紹介します。
半音の位置を覚える
メジャースケール特有の並びの中の、半音の位置の法則性を覚えると、他のキーでも応用が効きます。
Cメジャースケールでいう「ドレミファソラシド」の「ミファ」と「シド」の位置に半音があることを理解すれば、他の11種類も同じというイメージ。
音の響きを覚える
何度もくり返しスケールを聞き響きを覚えることで、メジャースケール以外の音を聞いた時に、違和感を感じるようになります。
とにかくメジャースケールの響きが脳に焼き付くまで耳で覚えこんでしまうことも、暗記より楽にできる方法です。
メジャースケールまとめ
この記事では、メジャースケールの概要やメリットについてご紹介しました。
メジャースケールとは、「全音➡全音➡半音➡全音➡全音➡全音➡半音」の規則性をもって構成される7音音階のことで明るい響きがします。
メジャースケールを覚えることで作曲や編曲、ハモリやギターソロが考えやすくなります。
覚え方は、くり返し演奏したり、聴いたりして響きを覚える方法がおすすめ!ぜひ試してみてください。