憧れのアーティストのように歌が上手くなりたい!
自分の歌唱力を磨きたいと思う方は多いはずです。
その中でも、ボイストレーニングの基礎練習として名前が良く挙がってくるリップロール。
今回は、リップロールの効果とメリットをじっくり解説してもらいました。
- リップロールによる効果とメリット
- リップロールのやり方
- リップロールの練習方法
- リップロールができない原因とコツ
実際にレッスンでも教えている内容を、惜しみなく公開していただいたので、ぜひ最後まで読んでください!
Contents
リップロールとはボイトレの基礎練習!
リップロールは、唇をぶるぶると震わせて音を鳴らすボイストレーニングの1つです。
リップロールを行うことにより、発声のために必要な筋肉を鍛えられます。
また、喉をあまり傷めずに行える発声練習なので、準備運動に用いられることも多いです。
リップロールによる効果とメリット8選!
リップロールを行うことで、さまざまな効果やメリットがあります。
そこで今回は、リップロールによる効果とそのメリットを8つ紹介します。
①安定した呼吸法や息の使い方ができる
リップロールを行うと、息の量を一定に吐き出す力が養われます。
そのため、歌唱の際にも安定した息の量を吐けるようになり、適切にコントロールが可能になります。
実際、息の量を上手く調節できなければリップロール自体できませんので気を付けてください。
つまり、正しい呼吸法を身に着けておく必要があります。
②裏声と地声の切り替えがスムーズになる
リップロールを行うと、地声と裏声をスムーズに切り替えできるようになります。
リップロールでは声帯を脱力させるため、裏声に適した状態になります。
そのため、地声の張り上げなど喉を傷めやすい歌い方を防ぎやすくなり、地声と裏声の切り替えがうまくなります。
③音程の正確さが上がる
リップロールでは声帯を動かす練習にもなるため、自在に音程を取りやすくなります。
また、実際に歌って練習するよりも喉を傷めにくく大きなメリットです。
一曲通してリップロールで歌いきるなどしていると、音程の正確さが向上していくでしょう。
④声帯の保湿ができる
リップロールでは口を閉じているので、喉の大敵である乾燥におびえる必要がありません。
声帯は粘膜と筋肉で構成されているため、乾燥してしまうと喉を傷つけやすくなってしまいます。
そのため、声帯を保湿できるトレーニングというのは貴重で、行いやすいトレーニングと言えますね。
⑤全身のリラックス
リップロールでは喉だけでなく顔やあご、お腹など上半身全体の脱力にもつながります。
身体全体を脱力させることで歌う前の準備運動につながり、発声のしやすさにもつながるのでオススメです。
⑥歌の演技力や表現力が出る
リップロールを行うことで、音程の正確さだけでなく声量アップにもつながります。
そして、当然コントロールも巧みにできるようになります。
すると、歌唱の際に抑揚をつけたり迫力を増したりするなど表現力や演技力の幅が広がるでしょう。
⑦人前でもスムーズに歌声が出るようになる
リップロールは歌う前の準備運動に最適です。
さらに、飲酒や寝起きなど声帯が万全でない状態の場合に非常に有効です。
そのため、急に歌うよう求められた時でも可能な限り歌う状態に仕上げられるでしょう。
⑧横隔膜・呼吸筋が鍛えられる
リップロールを行っているときは、息の量の調節を行えるため楽な発声を心がけることができます。
すると、横隔膜や呼吸に必要な筋肉が鍛えられます。
特に横隔膜は普段あまり使用しない部位なうえ、使用している実感がわきにくい筋肉です。
しかし、腹式呼吸など歌う際には確実に鍛えておかなければならない筋肉ですので、非常に有効でしょう。
リップロールのやりすぎによるデメリットも
とはいえ、リップロールにも練習をやりすぎるとデメリットが生じます。
リップロールでは声帯やのど周りの脱力のために重要ですが、過度にやりすぎると声帯閉鎖が弱まってしまう可能性があります。
声帯閉鎖を鍛えないと高音が弱々しくなったり、ミックスボイスなどが扱えなくなったりと力強い歌唱ができなくなってしまいます。
したがって、癖になるほどリップロールはしてはいけません。
練習はほどほどにとどめておきましょう。
リップロールのやり方【初級編】
それでは、リップロールのやり方について紹介していきます。
- 唇を閉じて、アヒル口にする
- 口角を上げる
- そのまま息を吐く
どんな効果やメリットかわかっていると、練習のモチベーションアップにもつながります。
リップロールのやり方①
唇を閉じて、アヒル口にする
リップロールは口を閉じて行うボイストレーニングです。
そのため、まず唇は閉じてアヒル口のように前に突き出してください。
この時注意するのは、顔周りを脱力させることです。
唇に力を入れすぎると震わせられなくなるので、気を付けましょう。
リップロールのやり方②
口角を上げる
次に、前に突き出した唇の口角を上げてください。
口角を上げると唇を震わせやすくなり、リップロールが行いやすくなります。
それでも口角を上手く上げられなかったりうまくリップロールができなかった場合は、自分の指で口角を上げて抑えましょう。
もちろん軽く抑える程度にとどめておき、口角を上げすぎないようにしましょう。
リップロールのやり方③
そのまま息を吐く
唇を閉じて口角を上げた後は、そのまま息を吐いてみましょう。
すると、顔周りやのどが脱力したリラックス状態でリップロールができるようになります。
「短い時間でしか続かない」という方も、最初はそれで構いません。
リップロールに慣れるまで何度も繰り返して、やり方を身に染みつけるとよいでしょう。
リップロールができる人向けの練習メニュー【中・上級編】
それでは、リップロールができるようになった人向けに練習メニューを3つ紹介します。
- 音の長さを変化させてみる
- 音の高さを変化させてみる
- 音のボリュームを変化させてみる
コツがわかっていると、練習も捗るようになるので、ぜひ参考にしてください!
リップロールの練習メニュー①
音の長さを変化させてみる
息のコントロールに慣れるために、さまざまな間隔でリップロールの時間を変化させてみましょう。
例えば10秒以上のロングトーンのように唇を震わせる練習。
逆に小刻みに息を吐いて止めてを繰り返す練習も有効です。
さまざまな音の長さでトレーニングを積んでおけば、息のコントロールが習得できるようになるでしょう。
リップロールの練習メニュー②
音の高さを変化させてみる
リップロールを確実に行えるようになったら、さまざまな音階に上下させながら練習してみましょう。
実際のメロディーのように音程を上下させることで地声と裏声の切り替えがスムーズにつなげられるようになります。
また慣れてきたら、地声の最高音よりも少しだけ高い音でリップロールをしてください。
少しずつ音程を上げていくことで音域が広がり、ミックスボイスの習得にも役立ちます。
リップロールの練習メニュー③
音のボリュームを変化させてみる
リップロールで息を吐く量を増減させることで、音のボリュームを変化させてみましょう。
さまざまな息の量に調節することで歌唱時の息のコントロールが巧みになっていきます。
この息のコントロールを習得できると、抑揚をつけやすくなり表現力や歌唱力の向上につながります。
リップロールが上手くできない原因やコツ5つ!
ここまでリップロールのやり方や練習方法について説明しましたが、それでも「リップロールがうまくできない・・・」という方もいるでしょう。
そこで、リップロールが上手くできない原因やコツを5つ紹介します。
- 力んでいる
- 息漏れがある
- 息の量が十分でない
- 唇が乾燥している
- 一気に上達しようとしない
上手くできない原因やコツ①
力んでいる
リップロールに必要なことは全身や顔周りの脱力です。
上記の説明通り行ってもできない方は、どこかに力が入ってしまっているかもしれません。
唇や顔周りを脱力させるために、マッサージしてほぐすなどしてからおこなうとよいでしょう。
上手くできない原因やコツ②
息漏れがある
上手く脱力できているはずなのにできないという方は、息漏れをしている可能性があります。
唇を閉じすぎないよう脱力するのはよいですが、かえって力が弱すぎても唇に隙間が空いてしまい、適切に震わせることができません。
コツとしては、上唇よりも下唇のほうがやや前に出すイメージだとやりやすいかもしれません。
上手くできない原因やコツ③
息の量が十分でない
息の量が十分でない場合も、リップロールが上手くできない原因につながります。
吐く息の量は多すぎても少なすぎてもできない原因につながり、適切な息の量を把握する必要があります。
また、息を吐き切れていない場合でも起こってしまいますので、腹式呼吸でしっかり息を吐ききる感覚をつかんでみましょう。
上手くできない原因やコツ④
唇が乾燥している
リップロールでは声帯の保湿に期待できますが、そもそも唇が乾燥しているとうまくできません。
唇同士しっかりと密着させるためにも、日ごろから唇の保湿ケアを怠らないようにしてください。
上手くできない原因やコツ⑤
一気に上達しようとしない
一気に上達しようとすると、基礎的なトレーニングが十分でなくうまくリップロールができない場合があります。
ボイトレの基礎練習ですので、必要な筋肉や感覚が養われるまではすぐに上達しません。
そのため、日々のトレーニングを欠かさずに焦らずほどほどに続ける意識が大変重要です。
リップロールやほかのボイストレーニングを学ぶならボイトレ教室がおすすめ!
ここまでリップロールのやり方について色々と解説してきましたが、上手くなるためにはやっぱりボイトレに通うのが一番の近道です。
ここからは、歌が上手くなるためにおすすめのボイトレ教室をご紹介します。
おすすめのボイトレ教室①
Rore Voice (ロアボイス)
Rore Voiceは科学的なボイトレアプローチを取り入れた、高音・ミックスボイス習得に特化したボイトレスクール。
オンラインでレッスンも受講でき、全国各地でレッスンを受けられます。
入会金も無料なので、気軽に入会できます。
入会金 | なし |
レッスン料金 | 7,800円 (60分) |
オンライン対応 | ○ |
おすすめのボイトレ教室②
シアーミュージック
シアーミュージックは、全国98校舎を構える大手ボイトレスクールです。
ボイトレは全てマンツーマンレッスン。
人に自分の歌を聞かれたくない方にオススメです。
学生や社会人でも無理なくボイトレに通えて、プロ志望の方にも人気のスクールです。
入会金 | 2,200円 |
レッスン料金 | 5,000円 (45分) |
オンライン対応 | ✖ |
おすすめのボイトレ教室③
アバロンミュージックスクール
アバロンミュージックスクールは、オンラインレッスンが可能で全国告知から入校できますよ。
プロ志望の方に特にオススメで、質の高いレッスンに定評があります。
レッスンはフレックス制・代講制度も設けられています。
入会金 | なし |
レッスン料金 | 4,800円 (45分) |
オンライン対応 | ○ |
リップロールの方法や効果についてまとめ!
今回はリップロールの方法や効果について解説してみました。
- 全身や顔周りを脱力させる
- 息の量をコントロールできる
- 音程の正確さが上がる
- 地声と裏声の切り替えが容易くなる
日々の積み重ねが、確実に歌唱力向上につながっていきます。
プロのように歌が上手くなりたい方、いろんな人に歌を聴かせたい方はぜひ取り組んでみてくださいね!